ダメ社員が公開! 原発テロ小説!

ダメ社員が「原発破壊マニュアル」をブログ形式で公開します。「縦書き」や「携帯」で公開中のサイトもあります。

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プロローグ

【プロローグ】

「なに言ってんだが全然わかんないけど、あなたに伝言。『チャクチョン、ゲシ』だって」
 伝えた瞬間、イムは血相を変えた。そのあまりに深刻そうな雰囲気に、女は不安になった。
「十年も放っといて、今ごろ。いったいどうしろと」
 イムは頭を抱え、壁に向かってぼやき始める。「そこまで追い詰められていたのか。兵隊……金……足りん、なにもかも足りん」
「ねぇ、いったいどうしたの?」
 いつものようにしなだれかかる女を、イムはベッドに突き倒した。嬌声をあげて女は起きあがり、そこで初めてなにかがおかしいことに気づいた。
「さっきの伝言、誰かに話したか?」
 初めての口調に、女はすくみあがった。怒りもなにもない平板な口調。冷蔵庫のモーター音にでも文句をつけるような、感情のこもらない声。常日頃の穏やかな顔も変わり果てていた。生気が消えた目には嫌悪すらある。汚いもの、まるでゴキブリでも見る視線。
 その目には喩えようのない禍々しさがあった。蛇ににらまれた思いで、女は後ずさる。粟立つ背中が、すぐに壁に突き当たった。
イムが鞄を漁る。取り出したのは細長いナイフだった。
「誰にも言ってない……お願い」
 女は必死に訴えた。信じられなかった。本名こそ知らないものの、もう三年も続いてきた。金払いがよく、いつも優しく接してくれた。
「なぜ? わたしがなにを」
 必死の哀願が宙に消える。イムがゆっくり手を振りあげたのだ。
叫ぼうとする寸前、ナイフが走った。絶叫はかき消され、空気が漏れる微かな音しか出なかった。鋭い痛みを喉に感じた瞬間、大量の血が噴出し、イムにかかった。
 たまらなく息苦しくなって、女は喘いだ。目の前が暗くなる。なにも見えない。空気が吸えない……空気が!
「理由は一つ。作戦開始だ」
 冷たい声が耳に入った直後、すべてが消え失せた。

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プロフィール

KurogamiTakumi


【ダメ社員】が小説を公開するブログです。

黒神賢・巧 親子で書いた長編オリジナル小説
「原発破壊マニュアル」を、普通のブログ形式で公開します。
数年前の「このミステリーがすごい」大賞、
1次予選通過⇒2次予選落ちの作品です。

テロリストが原発を襲います。
守るのは海上保安庁から出向してきた中隊長。
拉致誘拐・密室殺人と、緊迫したストーリが続く……つもりでいます。

音声読み上げソフトを使用される方、
下記サイトが「重い」とお感じの方は、本ブログをご利用ください。

なお……小説を【PC・縦書き】で読まれる方は
「ダメ社員の妄想的小説論」

【携帯・縦書き】で読まれる方は
「渋い大人の携帯小説」

もあります。さらに……日記を
「ダメ社員の作家志望日記/超短編小説」

に書いています。ぜひ……遊びに来てください。


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